神宮球場のダイナミックプライシングは、今年も様々な媒体で、取り沙汰されています。
この記事では、価格の設定・変動について、定点観測したデータをご紹介します。
※ダイナミックプライシングでは、分単位で価格変動が発生します。(公式チケットサイトでチケット購入時に出る注意書き(赤文字)でも、座席選択の後、カード決済前に価格変動する場合がある旨が表示されます)従い、こちらの記事でご紹介する価格も、その日の別の時刻に購入する場合と異なることがある旨、ご了承下さい。
ダイナミックプライシングプライシングとは
「ダイナミックプライシング」とは、スワチケのサイトから、そのまま引用すると、
「試合日程、席種、市況、天候、お客様の嗜好などに関するビッグデータ分析を基に試合ごとの需要予測を行い、需要に応じたチケット価格の変更を自動的に行うことで、ファンの皆様のニーズに応じた”適正価格”で販売を行う仕組みです。」
ということで、対戦カードや席種によって、価格が大きく変動します。
(ファンクラブ第3次先行以降に適用されるようです)
神宮球場のチケット購入については、以前にリリースした記事をご覧くださいね。
神宮球場の公式戦チケットの初期価格
対戦相手、曜日等の要素から、下記のカテゴリーに分類され、それぞれに「初期価格」が設定されています。

阪神タイガース戦 最初のカード(3連戦)の価格推移
4/5(金)~4/7(日)の価格推移について、日別にみていきます。
まず、カテゴリーは、
4/5(金)バリュー
4/6(土)スタンダード
4/7(日)スタンダード
となっています。
表の見方をご説明します。
①太枠囲みは、3塁側・レフト側の席の価格です。
②黄色ハイライトは、初期価格の2倍以上の価格となった席です。
③みず色ハイライトは、初期価格より値下げとなった席です。
④赤色太字は、その前の価格確認日より値下げとなった席です。
4/5~7の試合は、スワチケ無料会員の先行販売が3/1に開始されたのですが、その時点では、実は全席初期価格のままでした。(従い、下の表には記載していません)
その後、価格の変動が始まり、3週間経過した3/24では、席種により大きく開きが生じました。

ご覧のように、特に初期価格の2倍以上の設定になった席(黄色ハイライト)は、全てビジター席となっています。
対照的に、初期価格を割った価格で販売され始めた席(みず色ハイライト)は、全てホーム席となっています。
また、販売途中で値下げが行われた席(赤色太字)は、一部に限定されており、内野席を中心に何れも小幅な値下げとなっています。(元々、初期価格より大幅に値上げされた後、若干値下げとなっている傾向がみられます)
表の左端は、4/3(試合初日の2日前)の残席状況です。
概ね、ビジター側の販売が早いことが見て取れます。
念のため、4/6(土)と4/7(日)分もみておきましょう。


平日である4/5(金)とは、カテゴリーは異なりますが、基本的に同様の傾向で、特に、4/6(土)は、高値であるにもかかわらず、ビジター側が軒並み完売で、ホーム側が残っている様子がみて取れます。
残席マップで確認すると、さらにわかりやすいです。



このように、4/5~7の3連戦については、まさに「需要に応じたチケット価格の変更」が行われているといえます。
【4/7追記】4/5(金)-4/6(土)の空席状況
ヤクルトvs阪神戦の初戦のプレイボール直前時点、現地で撮影した写真です。
◆4/5(金) 3塁・レフト側

◆4/5(金) 1塁・ライト側

残席数が、価格と反比例しているのが、よくわかります。
一方、翌日4/6は土曜日ということもあり、1塁・ライト側も最初からよく埋まりました。
◆4/6(土) 1塁・ライト側

この中に、どの程度阪神ファンが居るのか、興味があったので、観察しました。
近本選手のHRのあとの様子(動画)です。
特に、S席、S2席あたりは、応援バットを叩く様子がみられます。(阪神ファンが入っています)
ちなみに、先ほどの価格表を、この日のS席、S2席にフォーカスすると・・

・S席で4,900~6,000円、S2席で900~3,600円、1塁側の方が安く購入できる
・1塁側S2席の価格が、試合日直前で大幅に上昇している(1塁側S席価格と逆転している)
以上が、見て取れます。
試合直前でも席に余裕のある1塁側S2席を阪神ファンが購入したのではないか?と推測しています。
先ほどの動画でも、その周辺に、応援バットを振る様子がよく見られます。
ちなみに、この時の、レフト外野A席の価格は9,700円・・1塁側S席より高額です。
裏を返せば、外野席で、応援の一体感を楽しむ「需要」が非常に高く、その「需要」にダイナミックプライシングが発動されていることがわかります。
一方で、じっくり野球を観たい場合は、1塁側を選択してしまうこと有りかと思っています。
(さすがに、1塁側A席あたりは、ビジターファンにはきついかもしれませんが。。)
開幕3連戦(ヤクルトvs中日)の価格設定状況
3/29~31の開幕3連戦は、「プレミア」カテゴリーの扱いとなっており、上記の阪神戦とは初期価格が異なりますが、こちらも、開幕当日の価格のみとはなりますが、参考に掲載します。
表の見方は、上記と同様となりますが、さすがに開幕戦は、初期価格割れの設定はなく、また、特に開幕戦は、ほとんどの席で、最終的には2倍以上の設定となっておりました。
また、こちらのカードは、ホームの需要が高かったようで、ビジター側と比べ、高値となっています。

データ収集を終えて・・
今回は、初めての試みとして、ここまで、チケットの客観的価格分析をしてみました。
ホームとビジターで、価格設定に不公平感を感じるのは、ビジターファンとしては自然な感情だと思います。
ただ、「売り手」の市場である以上、神宮球場に観戦に行くためには、残念ながら避けて通れないものとなります。
今回、新たな発見としては、スワチケ無料会員の先行発売日初日でも、初期価格のままであったことです。
価格据え置きについては、てっきり有料会員の上位グレードのみかと、考えていましたが、どうも違いそうです。
神宮球場については、甲子園球場とは異なり、年間分一斉発売ではなく、小刻みに発売していくシステムとなっています。
当ブログでは、引き続き、阪神戦を中心に、定点観測を継続して、どのタイミングで、どの程度上がるのか、分析し、情報を更新していきたいと思います。
6/6追記)第2弾記事のリリース
6月末の対阪神戦のチケットの発売が開始されました。
それに合わせて、ダイナミックプライシングについての第2回目の記事をリリースしました。
当記事(1回目)とは、また少し異なる視点での分析をしていますので、気になる方はチェックしてみて下さいね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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コメント
交流戦観戦したいのでチケット購入しようとおもいましたがリーグ戦の価格と違うのでビックリしています。
コメント頂きまして、ありがとうございます。
そうですね、特に土日の価格が高騰しているようにみえます。
当ブログでは、今後も、続報する計画もありますので、よろしければチェックしてみて下さい。
今後とも、よろしくお願い致します。
管理者より